学校で出会った人々
私は高校を卒業してネイルの学校にいったのですが、
そこにはさまざまな動機でネイリストを目指す人たちが集まっていました。
いちばん多いのは、私と同じように高校を卒業して美容業界を目指すために
学校に通い始めたという人ですが、中には大学で全く違う分野の勉強をして卒業したけれど、
やっぱり美容業界をめざしたい・・・と考えて学校へ来たという人もいました。
また、それまで美容師として働いていて、キャリアアップとして
ネイルの勉強をしたいという人もいます。
学校では、最初に美容業界全般のこととか、接客の基本などを学んだあと、
ネイルの授業が始まります。座学で道具の使い方やエナメル類の性質、
デザインについて学ぶ授業もありますが、だんだん実習が増えていきます。
実は私、学校に通い始めて最初の実習の時の評価がすごく高かったんです。
今思うと「まぐれ」だったんですが、中学生の頃からネイルが好きで、
ネイリストに憧れていた私はあっという間に天狗になってしまいました。
同じクラスにいた、現役の美容師だった人のほうがむしろ成績が悪くて、
「この人プロなのになんでできないの」と心の中でひそかにバカにしていたくらいです。
今思うと恥ずかしい限りですが、まだ19歳。幼かったんだと思います。
若い頃の自分
最初の実習で調子に乗ってしまった私は、その後がなかなか伸びませんでした。
その理由は明白。「私には才能がある」とおごり高ぶってしまい、
先生の注意することをきちんと聞いていなかったのです。
そのあいだに、同級生たちは講義で教わったことを忠実に実践し、
めきめき腕を上げて行きました。先に書いた美容師の人も、さすがプロだけあって
コツをつかむとあっという間にクラスのトップに躍り出ました。
しかし私は、どうして自分だけできるようにならないのかが全く理解できなかったのです。
最初の1回でほめられただけなのに変なプライドができてしまい、
その理由を誰かに聞くことすらできませんでした。
結局、検定に合格するのも他のクラスメイトより遅くなってしまい、
就職が決まったのも卒業直前のぎりぎりの時期でした。
本当の自分の技術に気づいたのは、就職してから。
お店で通用するレベルではないことを自覚したときは、
「いったい、学校で何をやっていたんだろう」と愕然としました。
そこからようやく本気で学びはじめ、
なんとかお客様にできるレベルの技術を獲得して、今の自分があるのです。